「英語の単語は正しく発音できるのに、文章になると通じない…」そんな経験はありませんか?
それは、あなたの英語力が足りないからではありません。
実は、文章になることで“音の変化”が起こるからこそ、別のアプローチが必要なのです。
この記事では、単語練習だけでは不十分な理由と、英語が文章で自然に伝わるようになるための5つの視点をお届けします。
1. 単語だけの練習では不十分
課題:単語は言えても、文章では伝わらない
「apple」「go」「office」など、単語単位の練習はうまくいっているのに、いざ文章で「I want to go to the office.」と言っても通じない。そんな経験はありませんか?それは、文章になると“音のつながり”や“リズム”が変わるからです。
具体例:
- “pick it up”を「ピック・イット・アップ」と区切って発音 → ネイティブは「ピキラップ」のようにつなげて発音。
- “Can I get it?”を「キャン・アイ・ゲット・イット」と言って通じない → 実際は「キャナイゲリッ?」に近い音。
- “Take a look at it”を単語ごとに丁寧に発音 → ネイティブは「テイカルッカリッ」のように滑らかにつなげます。
解決策:文章単位の音の流れを練習する
単語同士の音がつながる“リンキング”や、音が滑らかに流れる“リエゾン”を意識して、文章全体を音読してみましょう。たとえば「want to」は「ウォント トゥ」ではなく、「ウォントゥ」に、「go to」は「ゴー トゥー」ではなく、「ゴールー」のように変化します。
アクション:シャドーイングで文章感覚を磨く
ネイティブの音声を聞きながら、そのまま文章をまるごと真似する“シャドーイング”を実践しましょう。文章全体のリズム感やスピードを体に覚えさせることができます。
スロー再生でしっかりとつながりをアウトプットすることも練習してみましょう。
2. リズムとイントネーションがカギ
課題:平坦な発音では意味が伝わらない
日本語のように平坦に文章を読むと、英語のニュアンスが抜け落ちてしまい、「機械的な印象」「感情が伝わらない」と感じられてしまいます。
具体例:
- “Are you okay?”などの疑問系を平坦に読むと質問に聞こえない → 最後を上げるだけで問いかけになります。
- “Really?”を平らに言うと無関心に聞こえる → 抑揚をつけると驚きや疑念が伝わる。
解決策:「抑揚」を意識した練習が必要
英語は「強弱」と「音の高低」で情報を伝える言語です。感情や意図を表現するには、イントネーションの変化が不可欠です。
アクション:自分の音声を録音して確認する
自分の声を録音し、ネイティブの音声と比べてみましょう。感情のこもったイントネーションや、音の上がり下がりが再現できているかをチェックしながら、練習を重ねていきましょう。
3. 文中の“脱落音”を知らない
課題:正しく発音しているはずなのに通じない
ネイティブは、日常会話の中で多くの音を省略しています。たとえば「What are you doing?」は「ワラユドゥイン?」のように聞こえることが多いです。単語単位で発音していると、逆に不自然に聞こえてしまいます。
具体例:
- “want to” → 「ウォント・トゥ」ではなく「ウォントゥ」(日常会話であれば「ワナ」)
- “going to” → 「ゴーイング・トゥ」ではなく「ゴーイントゥ」(日常会話であれば「ゴナ」)
- “Let me help you” → 「レット・ミー・ヘルプ・ユー」ではなく「レッミヘルピュー」
解決策:省略されやすい音を知る
“t”や“d”の音が消える、音が融合する、といった英語特有の脱落音のパターンを知ることで、自然な発音に近づけます。
アクション:会話音声をスローで聞いて分析する
ネイティブの会話をスロー再生し、どこが省略されているか、どこがつながっているかを耳で捉える練習をしてみましょう。そのパターンを意識しながら繰り返すことで、自分の発音もより自然になります。
4. “強弱”のつけ方が違う
課題:文の中で大事な部分が伝わらない
英語では、意味を伝える“内容語”を強く発音し、文法的な役割を担う“機能語”は弱く読みます。この強弱が伝わらないと、相手は“何が言いたいのか”がつかめません。
具体例:
- “I want to go to the store.” → 強く読むのは “want”, “go”, “store”/“to”, “the” は弱く流す。
- “She is going to be late.” → “going” や “late” にアクセント。 “is”, “to”, “be” は弱く。
- “He can do it if he tries.” → “can”, “do”, “tries” を強調、他は軽く読む。
解決策:文の意味構造を意識して音読する
内容語(動詞・名詞・形容詞・副詞など)に力を込め、冠詞・前置詞・代名詞・助動詞などは弱く短く読むように意識しましょう。
アクション:強弱パターンをマークしながら練習
スクリプトに印をつけて、強く読む単語と弱く読む単語を明確にしてから音読練習をすると、リズム感がつかみやすくなります。
英文に“強=○”、“弱=△”など自分なりのマークをつけてみるのもおすすめです。
5. 聞き手の“耳”に合わせる必要がある
課題:自分ではうまく言えたのに、通じない
「完璧に発音したはずなのに、聞き返された」──それは、聞き手の“耳の慣れ”に合っていなかった可能性があります。日本語訛りが強かったり、スピードやリズムが違うと、ネイティブには違和感として伝わってしまいます。
具体例:
- 自分では“right”を正しく言っているつもりでも、“light”に聞こえている
- “reach”を正しく発音できていないために、相手が戸惑う
- 発音を修正したら、以前は聞き返されていた単語が一発で通じるようになった
解決策:聞き手にとって“分かりやすい”音を目指す
大切なのは、正しく発音することに加え、相手にとって分かりやすく届いているかどうかです。その視点で発音を調整する意識が必要です。
アクション:フィードバックを受ける環境をつくる
ネイティブや発音の上手な人に聞いてもらい、「どこが聞き取りづらかったか」「どの音が違和感あったか」といったフィードバックを受けてみましょう。自己流の限界を突破するためには、客観的な視点が不可欠です。
【まとめ】
単語の発音が正しくできるようになっても、それだけでは英語が自然に通じるようにはなりません。文章になることで生じる「音のつながり」「リズム」「強弱」などを理解し、実践的にトレーニングすることが必要です。
まずは、今回紹介した5つの視点を意識しながら、自分の発音を少しずつチューニングしていきましょう。
通じる英語は、“知識”と“感覚”でつかむもの。今日からその第一歩を踏み出してみてください。
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