英語を話しているつもりなのに「なんだか日本語っぽい」「伝わりづらい」と感じたことはありませんか?
それは文法や単語の知識の問題ではなく、“音の出し方”に原因があることが多いのです。
この記事では、日本語話者がやりがちな発音のクセを5つの視点から紐解き、改善するための具体的なアプローチをご紹介します。自然な英語のリズムを身につけたい方、自分の発音を見直したい方にとって、ヒント満載の内容です。
1. 母語のリズムがそのまま出ている
克服したい課題
日本語は平坦な音の連続で成り立つ言語です。その感覚のまま英語を話すと、抑揚のない棒読みのように聞こえ、聞き手には感情が伝わりにくくなります。
具体例
たとえば「I really like it.」を平坦に「アイ/リアリー/ライク/イット」と発音してしまうと、気持ちがこもっていないと感じられてしまう恐れがあり、逆に皮肉さを交えた伝わり方になる可能性もあります。
解決策
英語にはリズムの「波」があります。強く読む単語と弱く流す単語を意識することで、英語らしい抑揚が生まれます。強調したい部分に力を込め、他は軽く流すことで、言葉の流れが自然になります。
アクション
英語の例文を聞きながら、どこが強調されているかを意識してシャドーイングしてみましょう。
録音して自分の発音と比べてみると、自分のクセが見えてきます。
2. 単語単位で発音してしまう
克服したい課題
英語を単語ごとに切って発音すると、意味の流れが止まり、不自然な印象になります。これではスムーズな会話につながりません。
具体例
「I want to go there.」を「アイ/ウォント/トゥ/ゴー/ゼア」と区切って話してしまうと、会話のテンポが悪く、理解されづらくなります。
解決策
英語は“連結”と“省略”が多く使われる言語です。「I want to」は「I wanna」と聞こえるように、音がつながって聞こえるのが自然です。意味のまとまりで発音する感覚を身につけましょう。
アクション
短い文章を音声で聞いて、単語ではなく“フレーズ”ごとにリピートして練習してみましょう。
リズムの流れをつかむことがカギです。
「I want to go there.」の場合、「タン・タタ・タン・タン」でリズム刻みし、スピードをゆっくりしたり速くしたり、いろいろなパターンで練習することをおすすめしています。
3. アクセントの位置を無視している
克服したい課題
英単語には、決まったアクセント(強く読む音節)の位置があります。これを無視して発音すると、ネイティブには別の単語に聞こえたり、意味が伝わらなかったりします。
具体例
「record」という単語も、動詞なら「record」、名詞なら「record」。アクセントの違いで意味が変わります。
「develop」を「デベロップ」と日本語読みすると、ネイティブには意味が通じません。
「photograph」と「photographer」のアクセントが異なるため、発音が正しくないと伝わりません。
解決策
知らない単語を発音する前に、アクセント位置を辞書で確認したり、音声アプリで予習することを習慣にしましょう。
自分の耳で正しい音を聞き取り、リズムとともに定着させることも大切です。
アクション
毎日「5単語&2フレーズ」アクセント位置を口に出して確認する習慣をつけて、自然に体に浸み込ませるようにしていきましょう。
4. 意味の区切りが不自然
克服したい課題
英語は“意味のかたまり”で話す言語です。日本語のように文節で区切ると、英語本来の流れが失われ、聞き手が理解しづらくなります。
具体例
「I don’t know what you mean.」を「I don’t」「know」「what」「you mean」と区切ると意味が伝わりにくくなる。
「Let me know if you have any questions.」の“if you have any questions”を切り離して読むと、意図が伝わらない。
解決策
文の構造を理解し、「話のまとまり」で息継ぎをする練習をしましょう。意味のかたまりで話すことで、会話のテンポが自然になり、伝わりやすくなります。
アクション
英文を読むときに、「どこで息継ぎをするか(ポーズをとるか)」を意識しながら音読してみましょう。スラッシュリーディングや音読練習に取り入れると効果的です。
何回も同じフレーズやパラグラフを繰り返し発生することで、自然なリズムが生み出されていきます。
5. 息の使い方が日本語と違う
克服したい課題
日本語は口先で発音する傾向がありますが、英語は「息」で音を運ぶ言語です。息の流れが足りないと、声に力がなく、平坦で聞き取りにくい印象を与えてしまいます。
具体例
英語の長い文を一息で言おうとして途中で息切れし、声が小さくなる。
“thanks”や“help”のように息を吐きながら発音する単語は、日本語のようにこもった声だと、伝わりにくくなります。
「How are you doing today?」の語尾で息が切れ、トーンが下がって聞き取りにくくなる。
解決策
まずは腹式呼吸を意識し、安定した息で発音する練習を始めましょう。息の流れがよくなると、発音だけでなく声そのものも明るくなります。
アクション
「f」「s」「h」など息を多く使う子音を使った単語で、発音練習をしてみましょう。ロングブレスの練習も効果的です。
まとめ
発音が不自然に聞こえる原因は、単なる英語力の不足ではなく、“日本語の感覚”を引きずっていることにあります。
その原因は「発音そのもの」より「リズムや区切りの違い」にあることを理解いただけたと思います。
でも、それは悪いことではありません。
日本語を話す私たちだからこそぶつかる壁があるというだけで、その壁は正しい知識と練習で越えることができます。
今回ご紹介した5つの視点をヒントに、あなたの発音をもう一度見直してみてください。
伝わる英語は、そこから始まります。
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