英語の発音を伸ばしたいと思ったとき、多くの方が「口の使い方」や「発声法」に注目します。
しかし、実はその前に大切なのが“耳”。つまり「聞く力」です。
音の違いに気づき、聞き分ける耳を育てることで、発音も自然と整っていきます。
この記事では、発音力を底上げするために必要な「リスニングの力」を伸ばす5つの視点をご紹介します。
1. 音の違いに“気づく力”が第一歩
英語の発音上達において、最も大切な最初のステップは「音の違いに気づくこと」です。
例えば、“light”と“right”、“very”と“berry”。これらは日本人にとって非常に聞き取りにくい音のペアですが、違いに“気づく”ことができなければ、正しく発音することもできません。
【具体例】
- LとRの違い:「Let’s read.」と「Let’s lead.」は意味がまったく異なりますが、音を間違えると誤解されてしまいます。
- BとVの違い:「vest(ベスト)」と「best(最高)」の違いを聞き取る耳が必要です。
【課題】
「light」と「right」など、似たような音を聞き分けられず、聞き返しやすれ違いが頻発する方が多くいます。この原因は、音の違いに“気づいていない”ことにあります。
【解決策】
英語の発音には、日本語にない微妙な音の差がたくさん存在します。まずは「どの音が違うのか」に気づく耳を育てることが第一歩です。これは才能ではなく、慣れで身につくスキルです。
【アクション】
LとR、BとV、SとTHなど、混同しやすい音をペアにして、意識的に聞くトレーニングから始めましょう。例えば「rice」と「lice」のような単語を聴き比べるだけでも、少しずつ違いがわかってきます。
自分が苦手な音ペアを10セットピックアップし、聞き分け練習を始めましょう。
気づきは発音改善のスタートラインです。
2. 耳の筋トレは“毎日少しずつ”がコツ
耳も筋肉と同じ。いきなり大量に聞いても鍛えられるわけではありません。大事なのは“継続的に刺激を与える”ことです。
【具体例】
- 毎日1分でも英語の音声を聴く:ニュースアプリやポッドキャストの冒頭など、日々のスキマ時間に取り入れる。
- 同じ音声を何度も聴く:「慣れる」ことで耳が自然に反応するようになります。
【課題】
まとまった時間が取れず、英語のリスニング練習が続かないという声はとても多いです。
しかし、耳の成長には「継続」が何より大切です。
【解決策】
大切なのは「長さより頻度」。1日10分でもOK。大切なのは“毎日”耳を英語に触れさせること。英語耳は、一夜にして育つものではありませんが、積み重ねれば確実に変わっていきます。
【アクション】
ニュースやYouTube、ドラマのセリフなど、ネイティブの音声に「ながら」で構いませんので、毎日触れましょう。移動時間や食事中など“耳だけ参加”できる時間を活用するのがおすすめです。
毎朝歯磨き中に1分間だけ英語の音声を聴く。そんな小さな習慣を積み重ねましょう。
1時間の学習を週1回より、10分を毎日続ける方が効果的です。
3. 聴き比べで“音の輪郭”をつかむ
自分の中で「正しい音」が明確になれば、発音の精度は一気に上がります。そのためには、聴き比べが効果的です。
【具体例】
- 正解な音と、自分の発音を録音した音を比べる。
- 発音教材にある「正しい発音」と「間違った発音」を聞き比べる。
【課題】
発音練習をしていても、「合っているかどうか」が分からないために自信が持てず、結局使えないという悩みをよく聞きます。
【解決策】
自分の声を録音して聞き返すことで、“ズレ”を客観視できます。音の輪郭を明確にするために効果的なのが「正しい音」と「間違った音」を聞き比べる練習です。違いを体感することで、正解のイメージが明確になります。
【アクション】
アプリや教材を使って、同じ単語を2パターン(正しい発音と典型的な間違い)で聴いてみましょう。「何が違うか」を自分で言語化してみることで、耳と頭の両方に残りやすくなります。
毎日1回、1フレーズを録音して、ネイティブ音声と聴き比べをするようにしましょう。
4. 発音前の“耳セットアップ”が効果的
発音練習に入る前に、まずネイティブの音を聴くことで、英語脳にスイッチが入ります。この“耳の準備運動”がとても大切です。
【具体例】
- 発音練習の前にTEDのスピーチを1分間聴いてから練習を始める。
- 自分が話したいフレーズのネイティブ音声を先に聴く。
【課題】
発音練習にいきなり入ると、自分のクセのまま音を出してしまい、間違った発音が定着しやすくなります。
また、発音の練習に取り組んでも、声がうまく出なかったり、日本語っぽいイントネーションになってしまうことがあります。
【解決策】
英語の音を一度聴いてから発音することで、脳と口が“英語モード”に切り替わり、より自然な音に近づきます。英語のリズムや抑揚を感覚的に呼び起こしてから練習することは非常に重要です。
【アクション】
練習の直前に1~2分程度、ネイティブの音声を集中して聴いてから発音を始めてみてください。
「こんな感じで言いたい」という感覚が残るうちに口を動かすのがポイントです。
5. 聞く→マネる→録るの繰り返し
音を正確に再現するためには、聴覚と発音を連動させる練習が欠かせません。「聞く→マネる→録音して確認する」の繰り返しが、もっともシンプルで効果的な方法です。
【具体例】
- YouTubeのシャドーイング教材を使って、1文ずつ「聴いて→真似して→録音」して確認。
- アプリを活用し、自分の声とネイティブの音を並べて聴き比べる。
【課題】
「ちゃんと発音したつもりなのに通じなかった…」という経験を繰り返している方は、自分の声を“客観的に聞いていない”場合がほとんどです。
【解決策】
英語の音を再現するには、耳・口・意識をすべて連動させる必要があります。第三者視点で自分の音を聞けるようになると、改善点が明確になります。
【アクション】
スマホの録音機能で十分なので、発音練習を録音してみましょう。そしてネイティブの音と比べてみる。最初は違和感ばかりかもしれませんが、一つ一つ乗り越えていきましょう
修正ポイントが明確になる最高の教材は“自分の声”です。
まとめ
英語の発音は「口」だけでなく、「耳」から始めることも重要です。音の違いに気づき、聴き分け、そして再現する。その力を育てるには、毎日の小さな積み重ねが一番の近道です。今日からできることから一歩ずつ、“聞ける耳”を育てていきましょう。
聞き取れる音は、話せる音になる。
毎日の耳トレの積み重ねで「伝わる英語」が育ちます。
あなたの英語は、もっともっと伸びていきます。
▶ あなたの“音”を一緒に見つけましょう
音の感覚を身に着けて、使える英語へと進化させていきましょう。
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